里子家族への生活支援物資の配布は延期されました
2020年9月28日
会員各位ネパール子ども基金(NCF)運営委員会
里子と里子家族への支援物資配布延期のお知らせ
皆様、いかがお過ごしでしょうか。さて、9月12日付の「コロナ禍で生活困難になった里子家庭への緊急生活支援金についてのご報告」において、学校閉鎖が9月21日には解除予定であり、HEE-NEPでは、9月26日にチョーバス村の里子たちに、10月3日にキルティプルの里子たちに支援物資を届ける計画で準備を進めていますと、ご報告しました。
しかし、その後、インドでの新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ネパールにおいても新規感染者が急速に増大しております。政府では引き続き学校閉鎖の継続や行動制限などの予防策を行っており、現時点でチョーバス村ならびにキルティプルの里子と里子家族に支援物資を届けられる状況にないと、NEENEPより連絡がありました。既にお知らせしたように、支援募金はNEENEPに届いており、支援物資購入リストの連絡もあり、あとは、9月26日と10月3日に支援物資を届けるのみという状況でしたが、本当に残念です。
NEENEPとは連絡をとりながら、里子たちの状況を把握するとともに、学校再開と行動制限等が緩和された場合、ただちに支援物資が届けられるよう、準備をお願いしてあります。
支援募金にご協力をいただいた皆様には、現地の状況をご理解いただきますよう宜しくお願いいたします。
(ネパールの新型コロナウイルス感染状況)
現在、ネパールにおいては1日平均1,390人程度の新規感染者があり、9月24日時点で累計感染者数69,301人、死者は453人と報告されています。(ネパール政府の発表)
在ネパール日本大使館の情報によると、 現在実施されている行動規制(ナンバープレート番号によるバイクや車の移動制限や買い物時間の制限、映画館や教育機関等の閉鎖)がカトマンズ、ラリトプール及びバクタプール(ネパールの首都圏3郡)において無期限に延長されたとのことです。(カトマンズへの車両の乗り入れやホテルや飲食店等の営業規制は緩和されました。)
NEENEPのウッタム会長の話では、チョーバス村の地区長や学校職員で元里子のサンタさんに連絡をとったところ、学校などで人を集めるプログラムや物資の配布等はできないとのことです。また、ウッタムさんたちもカトマンズの外に移動ができないそうです。セティデビ小中学校の校長先生も休校で故郷のタライ(インド国境近く)に帰ったまま移動制限でずっと動けず、生徒達への連絡等はローカルの先生方のみで対応しているそうです。カトマンズは朝と晩の買い物のみ外出可能で、レストランは閉まったまま。ウッタムさんは仕事もボランティアも出来ず、家の中にいるそうです。ウッタムさんのアパートでも仕事がなく故郷に帰った人がおり、空室となった部屋がでています。
カトマンズモデル病院を運営するPHECT(NGO法人)のスーマン理事は、「病院の外来患者が激減する中、感染者対策に追われ病院運営が深刻な状況にあります、日本の医療生協の状況どうですか?」と日本の状況も心配されています。
カトマンズに隣接するラリトプール市のパタンでお茶屋さんと観光ガイドをしているダスさんの話では、カトマンズでは毎日700~800人の感染者が発生しているそうです。ネパールでは10月下旬にダサインという大きなお祭りがあり、多くの人が帰省します。このままの感染状況が続くとダサイン前にロックダウン(都市封鎖)もありそうなので、すでに帰省を開始している人たちもいるそうです。
協同組合局の元課長、ゴンゴルさんの話では、郡を越えた移動制限は、その郡の感染状況によるとのことで、感染がそれほど広がっていない郡への移動は可能とのこと。ただ、カトマンズから他の郡に移動できたとしても、またカトマンズに戻れるかは分からないと話しています。
正確な状況把握が難しいネパールですが、NCFの活動に協力いただいている方々の話を総合すると、日本以上に深刻な状況が続いていると考えられます。
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